[Downhearted] 全曲解説 Ippei J. Malmsteen
1. Solstice
15年前に浮かんだアイディアを元に、
アルバムの始まりを意識して書いた。
コンパクトなサイズの中でドラマ性、
芸術性、暴力的メタルを掛け合わせたかった。
(lead guitar : Ippei)
2. Live your own life
自分はハードコア/パンクの影響を強く受けているが、その影響を剥き出しにして
eleanorの新たな可能性を探りたかった。
bpmはMETALLICA / Disposable Heroesと同じだが、ストレートな速さは求めず、
eleanorの曲に映えるリズムパターンを合わせた。
(lead guitar : Ippei)
3. This lamentation
この曲をはじめ、アルバム全曲、コンパクトにまとめたかった。
ギターソロは、自分には弾けないフラッシーなフレーズをイメージし、めちゃくちゃな早弾きをデモに入れておいたが、Naokiがきっちりフレーズ化してくれた。
ゲスト鍵盤弾きのhARuが曲に彩りを添えてくれた。
キャッチーで演奏していて楽しい。
(lead guitar : Naoki)
4. The immortal light
以前、指摘を受けた時に初めて気付いたが、eleanorの楽曲は三拍子が多い。この曲もそれに当たる。
レコーディング開始寸前の、追い詰められた状況下で書いたが、eleanorを象徴するような曲ができた。
北欧エクストリームメタルの香りをうっすらと感じる。
(lead guitar : Naoki)
5. Elegy
Elegyと言えばメタル愛好家は様々なバンドや曲名が頭に浮かぶだろうが、自分はAMORPHISのElegyをまず思い出す。おこがましくもAMORPHISの楽曲に対抗したくて、この曲を書いた。自身の心の内は内緒だが、勝負の判定は如何に?
因みに、eleanorは静寂(しじま)エレジーという主催ライブを行っている。
(lead guitar : both)
6.Corrupted
eleanor活動以前にやっていたバンドSMASH THE BRAINの未発表曲イントロをそのまま使った。eleanor流ゴシックメタル。ソプラノかデスメタルアプローチな唱法を用いるのが常道かもしれないが、Shiori Vitusには持前の中低域の声を活かし、暗く重い世界を表現してもらった。
(lead guitar : both)
7. Black swan
耽美な雰囲気をまとっているが、eleanorは常に熱く燃えていたい。美しく、赤く燃える姿をメロディーに封じ込めたかった。その感情はゲストヴァイオリン奏者Amaneに伝播した。徐々に消えていくのが惜しくなる、狂おしくも美しい弦の調べ。
(lead : Ippei)
8. Calendula
メランコリックメタルを標榜するeleanorのあるべき姿がこの曲である。
シングルとして過去に配信した。アレンジはほぼ同じだが、
当初より熟れた演奏を収めたくて、再レコーディングした。
(lead : both ~ ippei ~ both)
9. Catharsis
2008年頃に書いた曲で、ようやく陽の目を見ることができた。哀愁と美とヘヴィネス。13年前からあるのに、レコーディング最終日の朝に、イントロ部分がないことに気づき、全神経を集中させて編み出した。
(lead : Nao ~ Ippei)
10. Greed
本アルバムで最初にできた曲。真綿で首を絞めるようにスローテンポでじわじわ攻める。
欧州のメタル、具体的にはeleanorのルーツ(名付け親的な存在)のTHE GATHERINGのようなドゥームメタルを意識していたはずだが、何のことはないeleanorのカラーが色濃く出たジャパネスクメタルが完成した。
ギターソロでペンタトニックスケールはこれまでなるべく使わないようにしてきたが、この曲では敢えて多用してもらった。
(lead : both ~ Naoki)